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#東京タワー #金色夜叉 #芝公園


 東京都港区芝ランドマークといえば、『東京タワー』です。お天気も良く、東京タワーの外階段600段に挑戦してみることにしました。東京の中心部にある芝エリアは、江戸時代東海道が整備されて交通の要衝となり、徳川家の菩提・寺増上寺が置かれるなど、江戸幕府にとって重要な土地でした。


 そんな芝町の中心に人々が様々にくつろぐ緑の公園があります。のんびり散歩をしたり、ベンチでお昼を食べたり、木陰で休憩したり、芝公園は日本国内最初の五つの都市公園の一つとして、1873年に開園します。


 明治政府からの政令で、古来から名所旧跡と言われる芝、上野、浅草、深川、飛鳥山の5つの公園として生まれたのです。敷地面積122000平方メートルは、東京ドームおよそ3つで、増上寺をぐるりと囲む形で整備され、都心にありながら野鳥のさえずりが響き渡り、四季折々の自然が楽しめます。



 そして、増上寺の背後に聳える(そびえる)のが東京タワーなのです。足元に広がる渓流と滝の美しいもみじ谷が昭和59年に作られた人工の渓谷。この付近は、江戸の頃からもみじ山として親しまれていた場所で、地元出身の小説家・尾崎紅葉はもみじ山からペンネームを取ったそうです。



 明治14年、もみじ山に高級料亭・紅葉館が開業。紅葉館は文人サロンとしての役割も果たし、尾崎紅葉も常連の一人になっていました。尾崎の代表作『金色夜叉』といえば、お宮を恋人の間市が足蹴にするシーンで有名です。




 実は、文人仲間の巌谷小波は恋に落ちますが、お須磨は当時の大出版社・博文館オーナーの大橋新太郎に心変わりしてしまいます。

 これに怒ったのが尾崎紅葉で、彼は、この料亭の2階廊下でお須磨を激しく詰問し、足蹴にした体験を下敷きにしたものと伝えられています。あの有名なシーンは熱海の海岸ではなく、芝公園が舞台だったのです。

 もみじ谷を散策しようと思っていたのですが、訪ねたその日は、感染症蔓延対策の対応として園内立ち入り禁止となっていました。

 そんなこんなで、せめて空から紅葉谷を眺めてみよう。心地よい渓流の水音を想像してみよう。そう思い東京タワーの外階段を登ることにしたのです。


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