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#新潟県燕市 #心を射抜かれ #酒呑童子


新潟県中央部の町・燕(つばめ)市は、信濃川とその支流の中ノ口川。中央を縦断する西川。そして、日本海へと注ぐ大河津分水路と古の時代より、水とともに育まれてきました。

スワローのツバメと書く燕市。この地名の由来には、水にまつわる伝承がありました。今から440年ほど昔、中之口川は現在より川幅が広く、5月、6月の雨季には濁流が渦を巻いていました。


 ある日、この濁流に巻き込まれながら上流から流されている、小さな祠(ほこら)がありました。不思議なことに現在り新幹線・燕駅のほど近い宮町まで流れてくると、留まり、動きませんでした。

 さらに、祠の屋根と周りには、沢山の燕が群がり、まるで燕が祠を守っているようでした。祠は、村人によって拾い上げられ、当時の守り神として祀られました。


 この不思議なツバメの群れから、ツバメの村と呼ばれるようになったというのです。

 


 新幹線の燕三条駅でタクシーを拾い、どこまでも広がるみずみずしい田園風景を眺めながら、国上山へと向かうと30分ほどで国上寺に着きました。奈良時代に開山したと伝えられ、その後、真言宗の寺院となり、上杉謙信が寺の千手観音を信心していたと言われているのです。

 

 国上寺の境内には、鏡井戸と呼ばれる酒呑童子伝説にまつわる井戸がありました。


 今から1000年ほど前、国上寺に外道丸という少年がいました。外道丸は名前通りの乱暴者でした。

 が、その一方、この世のものとは思えない、怪しい美貌の持ち主でした。


 その危うさと美しさに、周辺の村々の娘は誰もが狂うほどに心を射抜かれ、彼女たちからの恋文で葛籠(つづら)がいっぱいになるほどだったのです。

ある時、外道丸は、自分に恋い焦がれ夢中になっていた娘の一人が、想いを果たせずに死んだことを耳にします。死んだ娘のことが気になった外道丸が恋文を入れていた葛籠の蓋を開けた途端、その手紙が白煙となって立ち昇り、気を失ってしまいます。

しばらくして、目が覚めると顔の異変に気がつきます。何事かと思い井戸を覗くと、そこには鬼の顔をした自分が写っていました。これが、鏡井戸と言われているのです。

 その後、狂乱した外道丸は国上寺を抜け出し、酒呑童子と名乗り、丹波国の大山に移り住んだと伝えられています。


 しかし、鏡井戸からほどない場所にかかる谷川を見下ろす吊り橋に立っていると、青々と生い茂る木立の上で、横になる酒呑童子の視線を感じてならないのです。

 今日は、メールでなく手紙を書こうかな。。。。。ぼそっ




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