#岡山県井原市 #ねこすり #ゲゲゲの鬼太郎
岡山県井原市。小田川が東西に縦断する井原市は、川の南側に平野部の広がり、北側にいくにつれて山間部が迫ってきます。
井原市七日市町。かつての街道山陽道沿いに建つ井領(いろん)堂という辻堂には、ある妖怪の伝説が残っていました。ねこすりです。
ねこすりとは、ふあふあとした毛に覆われた犬や猫に似た妖怪で、雨の降る夜に現れ、街道を歩く人の足元に音もなく忍び寄っては、常に体を擦り付けながら股の間を通り抜けていくというのです。
「ひゃっと」驚き、周りを見回しても姿はなく、あっけにとられ、その場に立ち尽くす旅人が続出したそうです。
すねこすりの伝説は、岡山県全域に見られますが、井原市では、平成の時代に入っても、しばしば、遭遇例が報告されているそうです。
目撃者によると、その姿は猫に似ているのです。大した被害はないものの、この妖怪にゆっくり擦れててしまうと、一時的に歩けなくなったり時には、転んでしまうという不思議な現象にも見舞われるのだそうです。
水木しげるの漫画ゲゲゲの鬼太郎にも、すねこすりは猫のような姿の妖怪として描かれています。1968年のスタートから、これまで、何シーズンにもわたってリニューアルし放送されていますが、最新作の第6期シリーズでのすねこすりの回が、神回としてネットで話題となりました。
山奥の田舎の村に住む人懐っこいすねこすりは、自分を猫だと思い込んでいて、一人暮らしのおばあさんと心を寄せ合うように暮らしていました。
しかし、そのおばあさんは、日に日に弱っていきます。ねこすりは、。そんなおばあさんを心配そうに見上げていました。するとそこに鬼太郎が現れ、お前は人の精気を吸い取る妖怪だ。このままでは、おばあさんが死んでしまう。そう告げるのです。
そういう私も、つい先日、コロナ下で自粛生活をする中、偶然、この回を見てしまい。日曜日の朝から号泣してしまったのです。
夜8時頃、まだそれがぼんやり明るい中、小田川の遊歩道を散策していると、水音に混じって、かじかの声が聞こえてきました。
すねこすりが、あのアニメのような人懐っこくて、寂しがりやの妖怪だとしたら、先を急ぎ通り過ぎようとする旅人のすねをこすって、一時だけでも遊んでほしかったのかもしれません。
いたずらっ子のような行為が、人々の間に広まり人恋しい妖怪として今なお語り継がれているのだとしたら、まさに、すねこすりの妖術に私たちははまっているのかも
今 今 何か足に
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