コロナ対策に緊急事態条項は必要ない
1955年東京都生まれ。災害や会社経営に関わって25年。早稲田大学法学部を卒業し1990年に弁護士登録。1993年から、神戸を拠点として活動しています。コロナ対策に『緊急事態条項は必要ない』というお考えです。弁護士の永井幸寿さんです。
あのリモートで、ちょっとやりにくいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
あの番組冒頭で、ちょっと紹介したんですが、あの例の民度の発言で、日本の財務大臣が、
「あの憲法上の制約があったから」
結果として最大限だったって、発言を委員会で答弁しておりまして、これは、その憲法上の制約があったから、まあできることの最大限を政府がやったのが、あの結果で、まあまあうまくいったのは、「他の国と比べて、日本が民度の上だった」っていう発言をして 、やや問題になってるんですが、この憲法上の制約があったからっていうのは、これを分かりやすく言うとどういうことなんでしょうか(・・?
私には、理解できない。
緊急事態宣言を発するのが遅れたのは、憲法上の制約だとの意味であれば、あの憲法上の制約は全くありません。
あれは、総理の判断で、あの時期に行ったことです。それが、罰則を設けられなかったということは、憲法上の制約だとすれいう意味だとすれば、それは誤りです。憲法上、そのような制約はありません。僕は、民度の意味はよくわかんない。
自民党が憲法改正の中に、その『国家緊急権』というの設定しようとしている。日本国憲法には、今は、ないですけれども、あの『国家緊急権』というの設定する思いが胸の内にあるのに、それがなかった。
残念ながら制約があったからと解釈して、番組冒頭でご紹介したんですけどそういうことではないんでしょうか。(・・?
その国家緊急権というものがなくても、憲法上の制約もありません。それだけのことです。罰則が設けられなかったということもないです。
あの日本の憲法は、解釈にはいろんなの面があるんですけど、主にはその4つのポイントがあるって、先生の本も書いてありますけど、その中でもやっぱり、そこの『緊急事態宣言』ができるようにしたいっていうのが、憲法9条の改正とともに二本柱だっていうふうに、私は思ってるんですけど、これは間違いないですか(・・?
戦争とか内乱とか大規模な自然災害などの非常事態に、国の通常機構が機能しない時に、国の存立を維持するために人権保障と権力分立を一時的に辞めてしまうという制度なんです。
ですから、人権保障と権力分立を一時的に辞めてしまったら、大変、強力な権力を政府に持たせる制度になります。これは、国家緊急権国家の存立を維持するための制度なんですが、生き残るための世界です。
国家が、生き残るときのその必要性がある。一番分かりやすい、典型的な場合っていうのは戦争なんです。
戦争をする、その時、制約される人権テーマは、お国のために命を捧げるということ。ですから、国家緊急権と戦争を行うことというのはセットになってるんですね。
日本は、戦争をすることを放棄したのですから、日本国憲法に国家緊急権はないんです。当たり前の事なんです。
この番組では、憲法に関するお話をお伺いしてて、最近でも、あの『こども六法』っていう大変素晴らしい本をお書きになった方およびして、その憲法の話もしたんです。
日本人は憲法っていうものに関して、ちょっと誤解してるところが昔からあって、その憲法っていうのは、権力者が守らなければいけない法律の基本であって、国民が守らなければいけないものではない。
国の権力者を抑えるっていいますか、これ以上余計なことはしないように国の権力者たちが、読んで、憲法に対して、それ以上に抵触しないような法律を作る。抵触するような行動を取る国の権力者を押さえ込むのが憲法だっていう理解がないいいんですよ。
日本人が、意外に知らなきゃいけないのは、日本憲法だと思ってる節があるんです。基本的人権は、生まれながらにして、この権利を持ってるわけです。その基本的人権を実現するために国家が作られた。国家は、社会契約結んだ、基本的人権を実現するためのシステムです。
ただし、この国家の権力が、逆に強力になると人権を侵害してしまう危険があるから、わざと三つに分割して、お互いに邪魔したんということが、憲法の基本的な話です。
かなり多くの子供たち、日本人の人たちが、日本人は基本的人権を持っているっていうふうに理解している。日本人は、基本的人権を持っているから、それを犯してはならない。と権力者にいってるのは、憲法だっていう風には理解していないんです。
基本的人権を阻害してはいけないって憲法に書いてある。でも、権力を持っていると、いつしか豹変する危険があるので、その権力を3つに分割して、お互いに抑制するようにした。これについて文章化したのが憲法なんです。
我々は縁があって、北海道から沖縄まで日本人が住んでました。みんなで暮らしてるわけです。村作ったり、街みたいなもんを作ったり。でもやがて、何の決まりもなく暮らしているより、ルールがあって、まあの班を作ったり、徳川幕府みたいな仕組みがあった方が、暮らしやすい。
お金と自由があって、物も豊富にあったら、ルールは必要ないかと思うんですけど、時々、何か起きたりなんかしますから、一応、ルール作った方が便利がいいために、まあいってみれば、ミニ事故はセーフみたいなのも作りました。
我々の暮らしが便利で、楽で、命を大切にしてうまく長生きしていけるために、そのための道具として、国とか県を作ったという考えがなくて、最初に国があって、県があって、市町村があって、どうも逆なんです。(・・?
そうですね。アメリカの人達が13の国を作って、それが連邦になっていったんですよ。ただ、そういう考え方をしないと、国家権力が大きくなる。知らん顔されちゃうからその考え方を今、考えてるわけですよ。
さっきの三権分立の話で、その国家緊急権というものは、日本国憲法にはないんだけど、何の不便もないっていうことは、今回のこの騒動で、新型インフルエンザなんとかなんとか法に基づいたもんですよ。
あの言葉ないですけど、どうでもいいですが 、緊急事態に対処する方法としても、二つあります。一つが個別法で対処すればいいです。もう一つが国家緊急権で対処する場合です。
災害には、対応の仕方があります。この感染症であれば、新型インフル対策特別措置法だし、原発事故であれば原発災害特別措置法だし、災害であれば災害対策基本法だし、本当に緊急事態宣言を発して、そこに書かれた権限を特定の権限をもって対処する場合もあるのかもしれません。
国家緊急権というのは、それらのいろんな緊急事態を全部まぜこぜにして、とにかく国家に、むちゃくちゃ大きな権限を認めてしまう日本の憲法は大日本帝国憲法の時が、それに当たります。
日本もさ戦争で失敗したから、その反省からそういうものは設けません。それは、個別の法律で対処します。と言うそういう趣旨で儲けなかった。今、その趣旨に従って個別の法律が設けられて、それで対処してうまくいってる。
災害というのは、一番よくわかってるのは内閣総理大臣ではなく、やっぱり、現場の市町村長県知事が一番よくわかっている。台風なり、原発事故起きた地元の市町村長が最もよく被害が分かってる。何が困ってるから、一番分かっているのは、現場のトップですよ。
やっぱり、災害対策基本法は、事故災害に対する第一的な権限となす市町村長にある。都道府県がそれを後方支援して、さらには、その後方支援すると構造になってんですね。これも正しい考え方です。
現場は、現場の知事なりに市町村長にまず任せて、国はバックアップする。これが災害の時の最善の形になってる。今回よくわかったと思います。
国家は、金ですよね。金で後方支援するね。それから、可能であれば、専門家派遣するですね。そういうことをするんで、ものでするものに関しては、ワクチンとかです。検査キットとかは分かりませんけど、家にいてお茶なんかして、都内で星野源を歌って、市町村に、マスクを配ろうって発想ないですよね。
あの間抜けな発想って、まだ届いてないとこいっぱいあるんですから、いかがなものかと思います。
東日本大震災の話があって、東日本大震災では、福島第一原発の原発事故があって、あの時は、民主党が政権を持ってたんですけど。
福島第一原発の事故が、大混乱してしまった最大の原因というのは、日本では原発事故は起きないって、決めてたことなんですよ。それにあの災害対策の原則っての準備してない。準備していないことはできないとかということなんです。
あの日本の場合には、一応、法律あったんです。でも、原発事故が起きないことになっていたんですから、原発事故が起きるんだ。起きた時は、どうするのかとか、避難訓練。それらを事前にする必要があるわけです。国が基本計画を作って、それに基づいて都道府県防災計画を作成する。防災訓練・教育。法律はちゃんと書いた。ただ、それをしてなかった頃に関しても同じです。
新型インフルエンザ対策特別措置法には、こういう計画を作りますよ。訓練をしないで全部書いてある。ただ、それをしなかったというだけです。日本人って準備万端。滞りなくやるじゃないんですか。
原発は、大丈夫だって鹿児島の県知事もいちゃってますが、火山学者は、火山は爆発しないと断言できない。といっているんですよ。それをなんで、鹿児島の県知事が大丈夫だって断言できるんでしょうか。本当に無謀と言うか、チャレンジャーですね。
ドイツは第一次世界大戦が終了後、大変な賠償金を支払って、平和憲法を作りました。ワイマール憲法です。当時、世界で最も民主的な憲法といわれました。その憲法だから、続くだろうと思ったら、そっから1933年に、ヒットラーが政権握ったんですけど、一気に崩壊し独裁国家となっていきました。これは、この国家緊急権と関係があったんです。非常事態に、その集会、結社とかを拘束し、基本的な人権一時的に停止しました。
あの夏の日の選挙によって、一応、第一党になった時、ヒトラーが合法的に首相になった後に、あの国会議事堂が都合よく火事になったんです。それを翌日に、わかるわけないんだけど、犯人はドイツ共産党員であると宣言した。
国家緊急権発動して、共産党員を逮捕して、社会民主党にとって反対とかにも対応して、その後、選挙をやって強引に、その後の全権委任法といって、政府に立法権を全部委任してしまう。渡してしまうという話です。
自由民主党は、憲法改正で、なぜ日本国憲法に国家緊急権を付けたいと思ってるんですか。(・・?
あのですね。数の力で閣議決定した後は、行使する。こないだの黒だ、白だもありましたけど、反対にあって、取り上げましたね。タブレットでも、検察証拠取っちゃうのです。
今、コロナで大変な時期だから、国家緊急権を発動できるよって、なるほど、あなたの解釈を変えて伸ばしましたよ。あれもこれも正式にできちゃうわけです。
後から言わないわけではないですよと関係ないです。確認できますか。になります。
なんで人間ってそんなに権利が欲しがるんですか(・・?
これは、人間だから。人は誰でも権力を持ちたがるし、権力を持ったら、濫用をしてしまうと性というのが権力分立の根拠なんです。逃げたら弱いんだよって、権力もっと、もっと大きな権力を持ちたがる。
政治家でも、ずっと権力を持ってると、必ず濫用をします。今のトップも第1次内閣の時と全然違うでしょ。第1次内閣の時は、良心の呵責があったから、お腹痛くなっちゃったけど、今は、良心の呵責や兄弟の呵責も無くなっていますから、「もりそば・かけそば」や「桜を見ましょう」で夫人も訴えられています。お気を付けください。
どうもありがとうございましたありがとうございました。
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